ずっとどの塩を摂ったらいいのかわかりませんでした。私の幼少期にはまだ塩田があって、塩田で海水から作った塩が流通していて普通それを使うのが一般的でした。
しかしやがて高度経済成長で海浜地区を工場にする必要から塩田の廃止措置がとられ、それにとって代わって専売公社による化学的に作られた塩が食卓を賑わすようになりました。
しかし、そのうち化学的に作った塩は単なるNaClでしかなく各種ミネラルを含んでおらず人の体にはよくないという声が上がるようになりました。
専売公社の塩の擁護派の主張と反対派の主張が対立して一般人はどちらの言い分を信じたらいいのかわからない状態が続いていました。
ただ❝ニガリ❞と呼ばれるマグネシウムはたんぱく質を凝固させる作用があり(豆乳にニガリを投入して固めて豆腐にします)長期間継続的に摂取していると腎臓などの細胞が固まって重篤な疾患になり、その点だけは間違いのない真実でした。
漬物用のしっとりとした塩というのはニガリ成分が多いので吸湿性があり、しっとりとしています。だからこれを料理用には使ってはいけないようです。
また有名な「Hの塩」というのはニガリを大量に含んでいるのでアサリの砂出しに使うとアサリがみんな死んでしまうといいますから気を付けたいところです。
岩塩は何万年もの時間をかけてニガリ成分が下に沈下して抜けているので大丈夫だそうです。
...つづく